見学会アンケートの自由記述をClaudeで集計するには?

見学会アンケートの自由記述をClaudeで集計するには?

見学会・来場後アンケートの自由記述を、匿名化したうえでClaudeで分類・集計し、次回試す施策の候補にする手順です。個人情報の外し方、コピーできるプロンプト3本、数え間違いの照合方法、回答数が少ないときの読み方まで。

この記事の要点

  • 自由記述を、原文つきの分類表と件数表に整理できる
  • 個人情報を外してから入力し、AIの数え間違いはExcelなどで再集計する
  • プロンプト3本(件数確認・分類集計・改善候補)と架空の完成例
  • 回答が少ないうちは傾向を断定せず、次回試す施策を一つ選ぶ

見学会や来場後アンケートの自由記述は、匿名化してからClaudeに渡すと、分類表と件数表の下書きになります。AIは数え間違えることがあるため、件数はExcelなどで数え直し、回答が少ないうちは傾向を断定せず、次回試す施策の候補として使います。

アンケート分析は5つの手順で進める

全体像は次のとおりです。各手順は後の節でプロンプトつきで説明します。

  1. 担当者が、アンケートの回答を回答IDつきの表にまとめる
  2. 氏名・連絡先を外し、自由記述の中の個人情報も伏字にする
  3. プロンプト1で、受け取った件数と空欄を確認する
  4. プロンプト2で、原文つきの分類表と件数表を作り、人が数え直す
  5. プロンプト3で、次回試す施策の候補を作り、担当者が一つ選ぶ

作るのは分析の下書きです。投資配分や標準仕様の変更をAIに決めさせません。

どのAIに何を任せる?

AIが担当するのは、分類・転記・文章化の補助です。件数の確認と、次に何を試すかの判断は担当者が行います。

担当今回の役割
Claude自由記述の分類、原文の引用、件数表と改善候補の下書き
担当者匿名化、件数の再集計、分類の確認、次回の施策の選択
責任者予算・仕様・集客方針の決定

回答データはどこまで入力してよい?

自由記述には、氏名・電話番号・勤務先・家族の話が混ざることがあります。入力前に、次の3点を確認します。

確認すること実務でのやり方
社内ルール外部AIへの入力が認められているかを、上司や管理者へ先に確認する
列の整理氏名・住所・電話・メールの列は、別ファイルにして入力しない
自由記述の中名前や連絡先が書かれていたら、人が「[氏名]」「[電話番号]」へ置き換える

個人情報保護委員会は、生成AIに個人情報を入力する場合の注意を公表しています。本記事は検索結果の抜粋で確認した範囲で、本文は取得できていません。最新の内容は公式で確認してください。

AIに「個人情報らしき箇所」を探させることもできますが、見落としはありえます。置き換えの最終確認は人が行い、学習設定は公式ヘルプで確認します。

入力する素材をどう整える?

今回は、1回の見学会で得た架空の5回答を使います。回答IDと本文だけを残します。氏名から家族構成や購買意欲を推測する分析は行いません。

回答ID自由記述(架空)
R01玄関収納が参考になった。駐車場の入口が分かりにくかった。
R02室内干しを実際に見られてよかった。説明を待つ時間が長かった。
R03収納の使い方が参考になった。
R04駐車場の案内を事前に知りたかった。
R05(空欄)

一つの回答に複数の話題があれば、複数分類を付けます。分類ごとの人数の合計は、回答者数と一致しない場合があります。空欄は低評価ではなく、未回答として扱います。

アンケートの設計とも合わせて考えます。入館時の用紙は、夫婦それぞれの氏名・電話・住所など必須項目にしぼり、検討状況は営業が会話しながら埋めるのが基本です。自由記述の分析は、帰宅後の来場後アンケートが主な対象になります。

来場後アンケートの回収率は、5,000円分程度のクーポンを付けた場合で約8割とされています。ただし、回答した人の声に偏る可能性は残ります。回答しなかった人の考えは、この表からは分かりません。

実務では、フォームからCSVまたはExcelを出力し、不要な列を除いて別ファイルにします。同じ文章でも別人の回答は、勝手に重複削除せず、回答IDで区別します。

3本のプロンプトで集計から改善候補まで進める

前の出力を確認してから、次へ進みます。全工程を一度に頼むと、誤りがどの段階で入ったか分からなくなります。ファイルの添付や生成は、プランや組織の設定で使える範囲が異なります。使えない場合は、許可された範囲の文字を貼ってください。

置き換える場所は次のとおりです。

[ ]の中入れるもの
[日付・名称]見学会の開催日と名称(社名・お客様名は入れない)
[回答データ]匿名化した回答IDと自由記述の表
[確認済み原票]プロンプト1で件数を確認した表
[人が照合した表]プロンプト2の結果を、担当者が数え直して直した表

プロンプト1:件数・空欄・重複候補を確認する

見学会アンケートを集計します。
対象開催回:[日付・名称]
回答データ:[匿名化した回答IDと自由記述の表を貼る、または匿名化済みCSVを添付]
受け取った行数/本文のある回答数/空欄の回答数/ID重複候補を示してください。
氏名・電話番号・住所・メールのように見える記述が残っていれば、該当する回答IDと箇所だけ指摘してください。
本文のない回答を否定的意見として扱わず、削除もしないでください。同文でも別IDなら勝手に統合しないでください。
不明な列や読み取れない箇所は質問してください。まだ分類・改善案は作らないでください。

プロンプト2:原文つきの分類表と件数表を作る

確認済み原票:[回答IDと本文]
分類ルール:収納/室内干し/駐車案内/待ち時間。該当しない話題は「その他」、判断できない場合は「要確認」。
1回答に複数分類を付けてよいですが、同じ分類で同じIDを重複計上しないでください。
まず回答ID/分類/根拠となる原文引用の表を作ってください。次に分類/該当ID/人数を集計してください。
全回答数・本文あり・空欄を別記し、分類人数の合計が回答者数と一致しない理由を説明してください。
割合を出す場合は分母を明記してください。今回の小標本から全顧客の傾向や成約率を推定しないでください。

プロンプト3:改善候補と次回の確認項目を作る

人が原票と照合した分類・集計表:[貼る]
改善候補/根拠となる回答ID/まだ分からないこと/次回試す変更/確認する指標の表を作ってください。
件数の多さだけで重要度を確定せず、担当者が検討する案として示してください。原因や顧客の本音を推測で断定しないでください。
改善案は、集客メッセージ/商品・間取り企画/接客運営に分けてください。各案に根拠ID、追加で確かめること、小さく試す方法、採否を判断する指標を付けます。
今回の回答だけで投資配分や標準仕様の変更を確定しないでください。
最後に、Excelへ貼れるタブ区切り形式で原票・分類表・集計表を別々に出してください。元データは上書きしないでください。

出力はどう読む?完成例と直し方

編集部が架空の5回答から作った完成見本です。AIの実行結果や、実際の顧客調査ではありません。

完成例:原文を残して分類する

回答ID分類と根拠
R01収納/駐車案内。「玄関収納が参考になった」「駐車場の入口が分かりにくかった」
R02室内干し/待ち時間。「室内干しを実際に見られてよかった」「説明を待つ時間が長かった」
R03収納。「収納の使い方が参考になった」
R04駐車案内。「駐車場の案内を事前に知りたかった」
R05空欄。評価を推定しない
分類該当ID・人数
収納R01・R03(2人)
室内干しR02(1人)
駐車案内R01・R04(2人)
待ち時間R02(1人)

全回答5件、本文あり4件、空欄1件です。分類人数の合計は6件で、回答者数ではありません。R01とR02が、それぞれ二つの分類に入るためです。

駐車案内への言及は、全回答を分母にすると2/5、本文ありを分母にすると2/4です。ここでは割合ではなく、人数を主に見ます。

件数は人が数え直す

AIは、件数を数え間違えることがあります。分類表ができたら、Excelなどに貼って次の順で確認します。

  1. 回答IDの列でフィルターをかけ、分類ごとの該当IDを数える
  2. 同じIDが同じ分類に二度入っていないかを見る
  3. 全回答数=本文あり+空欄になっているかを見る

数え直しの結果がAIの件数表と違えば、人の数え直しを正とし、AIには該当IDを示して修正させます。

完成例:次回試すことを一つ選ぶ

駐車案内について2件の記述があるため、予約確認メールに入口写真と案内文を追加する案を検討する。入口の表示そのものが見づらいかは未確認。次回は案内を送った記録と、当日の道案内の問い合わせ件数を残す。

経営判断につなぐ、3つの検討案

判断する領域仮説と次に確かめること
集客収納を見どころにした告知を試す(R01・R03)。告知別の予約・来場と、興味を持った理由を見る
商品企画室内干しの使い方を次回ヒアリングへ加える(R02)。他の来場者の優先度・予算・使い方を見る
運営駐車案内を事前送付する(R01・R04)。当日の道案内の問い合わせ件数を見る

この5件だけで仕様や予算を変えず、まず試す施策・担当・確認日を決めます。次回も同じ設問と分類ルールを使うと、変化を比較しやすくなります。

集計で終わらせず、次に試す施策まで整理の完成構成見本。架空の入力を基に編集部が制作

回答が少ないときは傾向を断定しない

数件から十数件の回答は、特定の1人の意見に引っ張られます。「収納が人気」「駐車場が不評」のように、来場者全体の傾向とは書きません。

少数の声は、次回の見学会で確かめる仮説として扱います。同じ設問で何回か集め、同じ話題が繰り返し出たときに、初めて傾向として見ます。

初稿によくある誤りと直し方

症状直し方
同じIDの収納を2回数えた分類ごとにIDを一意にし、件数を再計算
R05を不満に分類した空欄に戻し、評価を推定しない
待ち時間の原因を人手不足と断定原文に原因はない。現場で確認する仮説に戻す
5件の声を「お客様の傾向」と書いた「今回の回答では」に直し、傾向とは書かない

分類ルールを変えたら、一部だけでなく対象の全回答を同じルールで再分類します。開催回を比較するときは、質問文・回答対象・集計方法が同じかも確認します。AIの要約だけを保存せず、原票と対応表を一緒に残してください。

直すときは、次の共通プロンプトを使います。

直前の出力の[該当箇所]を修正してください。
確認済みの事実:[原文を貼る]
誤って追加された内容:[記入]
原文にない情報を削除し、不明な点は未確認として残してください。
修正箇所と理由を示し、ほかの確認済み部分は変えないでください。

使う前に何を確認する?

入力欄と確認項目を手元に残し、開催回ごとに新しい会話で始めます。前の開催回の情報が混ざらないよう、対象と日付を確認してから使ってください。

  • 氏名・連絡先を外し、自由記述の中の個人情報も置き換えた
  • 社内のAI利用ルールの範囲で入力した
  • 件数をExcelなどで数え直し、回答IDと照合した
  • 少数の声を、全体の傾向として書いていない

関連する実務は、完成見学会の集客と開催後の振り返りと記事一覧で確認できます。

よくあるご質問

Claudeに何を渡せば始められますか?

氏名・電話・住所・メールを外した、回答IDと自由記述の表です。本文の練習用入力を貼って試せます。実務では社内で入力が認められた範囲で、開催回と回答総数も添えてください。

自由記述に名前や電話番号が書かれていたらどうしますか?

入力する前に人が「[氏名]」「[電話番号]」のような伏字へ置き換えます。AIの検出は補助にとどめ、置き換えの確認は担当者が行います。社内のAI利用ルールも先に確認してください。

回答が5件や10件でも傾向は言えますか?

言えません。少数の声は、次回試す施策の仮説にとどめます。件数はAIが数え間違えることもあるため、ExcelやGoogleスプレッドシートで数え直してください。

Claudeの集計結果はそのまま信用してよいですか?

信用せず、原票の回答IDと照合します。分類の根拠となる原文が付いているか、人数がフィルターで数えた結果と合うかを確認してから使ってください。

完成例と同じ結果になりますか?

完成例は架空の入力から編集部が作った見本です。実際のAI出力はモデルや入力で変わります。原文と照合して修正する手順まで含めて使ってください。

出典・参考

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