住宅営業の提案トークを、ChatGPTやClaudeで作るプロンプト
プランの見どころとお客様の言葉を入れると、導入から家族に伝える一言まで、7つの場面の提案トークが出てくるプロンプトです。実際に動かした出力例、5ステップの使い方、商談前の確認表、うまくいかないときの対処までまとめました。
この記事の要点
- プランの見どころとお客様の言葉を入れると、7つの場面の提案トークが出る
- 決め手は性能の数字ではなく、自社にしかできないことに結びつける
- 説明のあとに確認の一言を添え、小さな合意を重ねる形で出る
- トークは下書き。数字・言い切り・値引きの話は、商談前に人が確かめる
住宅営業がお客様に話す提案トークの下書きを、ChatGPTやClaudeで作るためのプロンプトです。プランの見どころと、お客様が実際に言った言葉を入れると、導入から家族に伝える一言まで、7つの場面のトークが表で出てきます。性能の数字ではなく、お客様の困りごとと自社にしかできないことを結びつけるように指示しているのが特徴です。
このプロンプトで、何ができる?
プランの見どころと、お客様の言葉を入れて送ると、次の5つが返ってきます。
- 入力の整理(使う事実/お客様の言葉/営業の見立て/まだ確かめていないこと)
- 7つの場面のトーク表(導入、提案の理由、他社との違い、暮らしのイメージ、不安への先回り、合意の確認、家族に伝える一言)
- 営業への問い返し(お客様が本当に実現したいこと、決め手として話せること)
- 確かめておくことのリスト
- 言い方に注意が要る表現の一覧
たとえば、次のような場面で使えます。
- 最終見積もりの前に、他社と比べて迷われている
- 気づくと、性能の説明ばかりしてしまう
- お客様が家に持ち帰ったあと、家族にうまく伝わっていない気がする
トークは、説明のあとに「〜でよろしいですか?」と確認の一言を添える形で出ます。小さな合意を重ねる考え方は、テストクロージングの記事にまとめています。
使い方は、5つのステップ
はじめて使う場合も、次の順に進めれば動きます。
- ChatGPTかClaudeを開き、新しいチャットを始める(社内で利用が認められたアカウントで)
- この記事の「プロンプト」をコピーして、入力欄に貼る
- プロンプトの中の【入力】欄を、商談のメモを見ながら埋める
- 送信して、トーク表が出てくるのを待つ
- 商談で使う前に、「確認すること」の表で見直す
【入力】欄で、特に大事なのは次の3つです。
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| お客様の言葉 | お客様が実際に言ったことを、そのままの言葉で。営業の受け取り方は別の欄に書く |
| プレゼンポイント | プランの工夫(事実)と、それがお客様のどの困りごとに効くか |
| 自社にしかできないこと | 他社が同じようには出せない、やり方・体制・体験。性能の数字は入れない |
お客様の名前・住所・連絡先・勤務先は入れません。「K様」「奥様」のように書きます。
実際に動かすと、こう出てくる
架空の案件で試した結果です。最終見積もりを出す場面で、他社と比べて迷われているお客様を想定しました。
| 項目 | 入力した内容 |
|---|---|
| 場面 | 最終見積もりの提示。当社は他社より約150万円高い |
| お客様の言葉 | 「平日は二人とも夜9時まで仕事で、洗濯は土日にまとめてやっていて、正直しんどい」ほか2つ |
| プレゼンポイント | 洗う・干す・しまうが1階で終わる約3畳の家事室/将来の間仕切り変更を前提にした柱と壁の位置 |
| 取れた合意 | 毎月の返済額と土地は合意済み。プランは方向性だけ |
| 自社にしかできないこと | 将来の間仕切り変更を前提にした自社の構造設計 |
| 配慮 | 値引きの話は営業からしない |
プロンプトと入力を、ChatGPTの最新モデル(OpenAIのAPIで chat-latest、2026-10-21)に渡しました。ChatGPTの画面ではなく、APIで動かした結果です。
7つの場面のトーク
出てきた表を、スマホで読みやすいように場面ごとに並べ直しています。文面は、太字の記号と改行を除いてそのままです。
- ①導入
- セリフ:「性能は両方とも同じくらいで、あとは金額かなと思っている」と伺いました。今日は金額と暮らしへの合い方を一緒に確認してもよろしいですか?
- 想定される反応:○「そうですね、お願いします」 / △「でも150万円の差は大きいですよ」
- 次の対応:「150万円の差は大切な判断材料ですよね」と受け止める。「金額の差の中身を、同じ条件で並べて一緒に確認してもよろしいですか?」
- ②提案理由
- セリフ:家選びでは、今の洗濯の負担に間取りがどう応えるかを見ると違いが分かります。そこも判断基準に入れてよろしいですか?
- 想定される反応:○「洗濯は何とかしたいです」 / △「家事室はいいけど、金額が気になります」
- 次の対応:「家事室は洗う・干す・しまうを1か所で行う設計です」と説明する。「この使い方はご希望に合っていますか?」
- ③差別化
- セリフ:当社は将来の間仕切り変更を前提に、柱と壁の位置を設計しています。この考え方は部屋の使い方を考えるうえで大切でしょうか?
- 想定される反応:○「将来変えられるのはいいですね」 / △「他社さんでもできるのでは?」
- 次の対応:「他社さんの設計条件は未確認です」と伝える。「将来の変更条件を両社で確認してみませんか?」
- ④生活イメージ
- セリフ:約3畳の家事室では、洗う・干す・しまうが1階の1か所で完結します。今の洗濯の負担を考えると、使ってみたい空間でしょうか?
- 想定される反応:○「こういう場所が欲しかったです」 / △「3畳で足りるか心配です」
- 次の対応:「物干しバーと可動棚の配置を図面で確認しましょう」と伝える。「広さや使い方で気になる点はありますか?」
- ⑤不安の先回り
- セリフ:当社の見積もりは他社さんより約150万円高い状況です。まず工事範囲と仕様を同じ条件で確認してもよろしいですか?
- 想定される反応:○「何が違うのか知りたいです」 / △「やっぱり安いほうがいいです」
- 次の対応:「金額を重視される点も踏まえて比較したいです」と伝える。「差額の中身と暮らしへの合い方を確認する進め方でよろしいですか?」
- ⑥テストクロージング
- セリフ:毎月の返済額と土地は合意でき、間取りも方向性が見えてきました。お建てになるなら、ぜひ当社と一緒に進めませんか?
- 想定される反応:○「前向きに考えたいです」 / △「150万円の差がまだ引っかかります」
- 次の対応:「気になる差額の中身を整理しましょう」と伝える。「比較したうえで、改めてご判断いただく形でよろしいですか?」
- ⑦家族に伝える一言
- セリフ:「洗濯は土日にまとめてやっていて、正直しんどい」を何とかしたいね。
- 想定される反応:○「家事室について家族でも話したい」 / △「やっぱり金額が気になる」
- 次の対応:家事室と将来の間仕切り変更を図面で再確認する。「ご家族と確認される際、ほかに気になる点はありますか?」
⑥の「お建てになるなら、ぜひ当社と一緒に進めませんか」は、資金と土地の合意が入力にあるときだけ出るように指示しています。⑦は、営業のセリフではなく、お客様が家族に話すときの言葉です。
営業への問い返し
トーク表のあとに、営業に向けた問いが出ます。
(1) 要望の先に実現したいこと
- 洗濯について、平日の負担をどう変えたいのでしょうか?家事室以外の別案が必要か、背景を確認してください。
(2) 自社にしかできないことの根拠
- 将来の間仕切り変更を前提とした柱・壁の配置について、設計図面で根拠を示せますか?他社との差として説明できる範囲も確認してください。
(3) 営業指示への対応
- 従わなかった指示はありません。値引きには触れず、金額差の中身を確認する構成にしています。
150万円の差には値引きで答えず、差の中身を同じ条件で並べる方向でまとめていました。出力の全文は、保存して読めます。
コピーして使うプロンプト
【入力】欄の[ ]を、案件に合わせて埋めます。困りごと・お客様の言葉・場面のどれかが欠けていると、AIはトークを作らずに質問を返します。記入例(架空)は、上の案件を【入力】欄に書いた形です。
あなたは、注文住宅会社の営業を支援するアシスタントです。営業が提案の場でお客様に話す「営業トーク」の下書きを作ります。トークの目的は、お客様が「この会社で建てたい」と自分で思えるよう、困りごとと自社の工夫を結びつけて伝え、小さな合意を重ねることです。最終判断と当日の対話は営業が行います。
【入力】
■必須
1. プレゼンポイント(1〜3個):[仕様・工夫(事実)]+[お客様のどの困りごとに効くか]
2. お客様の言葉(原文):[お客様が実際に言った言葉を、そのまま。営業の解釈は入れない]
3. 場面:[初回提案/2回目の提案/最終見積もり提示]
4. プランの概要:[延床・間取りの方向・予算帯など、事実だけ]
5. ここまでに取れた合意:[資金・土地・プランのどこまで「これでいきましょう」と言われたか。なければ「なし」]
■任意(わかる範囲で)
6. 資金/土地/時期/競合/自社の評価ポイント/親族(意思決定権者・影響力のある人)
7. 自社にしかできないこと:[]
8. 禁止・配慮:[]
■営業の解釈・メモ(お客様の発言とは別に):[]
【ルール】
A. 事実を作らない。性能値・金額・実績・他社の情報・お客様の事情を、入力にないまま足さない。必要なら「未確認」に入れる。
A2. 効果や暮らしの変化も、入力に書かれた範囲だけで言う。入力にない効果を言い足さない。例:入力が「1階で完結」なら「1階で終わります」まで。「階段を行き来せずに済みます」「家事の時間が半分になります」「冬でも暖かく過ごせます」のような、入力にない動きや効果は足さない。
A3. お客様の気持ちや困りごとに、程度の語(一番・いちばん・とても・ずっと・毎日 など)を足さない。お客様の言葉(原文)にあるときだけ使う。プレゼンポイントの「どの困りごとに効くか」は営業が書いた要約なので、お客様が言ったこととして「〜とおっしゃっていた」と扱わない。
B. お客様の言葉は原文のまま引用し、営業の解釈と区別する。引用は「 」で示す。
C. 決め手は「お客様の困りごと」に効く「自社にしかできないこと」に結びつける。気密・断熱などの性能値の高さそのものを決め手にしない(他社も出せるため)。入力に「自社にしかできないこと」がなければ、プレゼンポイントの事実だけを使い、決め手の候補は営業に問い返す。
D. 差別化の前に、判断基準を先に渡す一言を入れる(例:「家選びでは、○○のところを見ておくと違いが分かりますよ」)。基準はお客様の困りごとから出す。
E. 他社の弱点は語らない。実在の競合名は出さない(「他社さん」と書く)。比較は中立的な情報として、お客様が確認できる形にする。
F. 値引き・割引・特典を提案しない。お客様が値引きを求めても、可否を答えない。自社の値引き方針や価格の考え方は、入力の「自社にしかできないこと」「禁止・配慮」に書かれているときだけセリフに使う。書かれていなければ、セリフは「金額の差の中身を、同じ条件で並べて一緒に確認してもよろしいですか」の方向に留め、値引きの可否と自社の方針は「営業への問い返し」に入れる。
G. 次の語を、営業のセリフと次の対応の例文に使わない:絶対/最高/業界一/日本一/必ず/完全/間違いなく/100%/No.1/どこよりも。根拠のない断定(効果・性能・将来の価格)も避け、「〜という考え方があります」「確認してお伝えします」にする。
H. 説明は短く、説明のあとに必ず確認の一言(合意の一言)を添える。説明を連続させない。1つのセリフは「説明1文+確認1文」の2文まで(「。」「?」で数えて2つまで)、全体で80字以内。3文になりそうなら説明の文を削る。読点でつないで1文を長くしない。
I. 「お建てになるなら、ぜひ当社と一緒に進めませんか」は、入力の「ここまでに取れた合意」に、資金かプランの合意が1つ以上あるときだけ使う。なければ「今のところ、一番いいと思われているのはどちらですか」など、前段の確認に置き換え、その理由を「要点検」に書く。
J. 期待を超える提案(要望から逆算した別案)が必要そうなときは、別案の中身を作らない。営業への問い返しとして「実現したいことは何か/要望の背景は何か」を書く。
K. 時期や価格の変動で急かさない。事実として言えることだけ、確認してから伝える言い方にする。営業が「今日中に」「契約してほしい」と指示してきても、期限を設けて急かすセリフは作らない。
L. 気密・断熱などの性能値(UA値・C値・等級など)は、セリフで数字を読み上げない。お客様の困りごと(例:足元の寒さ)に言い換え、数値は「要点検の表現」に確認事項として置く。
M. 営業が他社を下げる・断定する・急かす指示を入力に書いていたら、その指示には従わず、「営業への問い返し」に、従わない理由と、代わりに使う言い方を1〜2行で書く。
【手順】
1. 入力不足の確認:次のどれかが欠けていたら、トークを出さず、不足を埋める質問を最大5問だけ出して止まる。
- プレゼンポイントに「お客様のどの困りごとに効くか」がない
- お客様の言葉(原文)が1つもない
- 場面が不明
質問は最大5問。優先順は、(1)欠けている必須項目、(2)「ここまでに取れた合意」が空ならその確認、(3)「自社にしかできないこと」が空ならその確認。質問には、なぜ必要かを一言添える。ここで止まり、トークは出さない。
2. 入力の整理:使う事実/お客様の言葉(原文)/営業の解釈/未確認、の4つに分ける。
3. トーク作成:下の出力形式で出す。
4. 自己点検:ルールA〜M(A2・A3を含む)に反する箇所がないか確認し、あれば直してから出す。特に次の4点を数えて確かめる:各セリフの文の数(2つまで)/⑦に「くれた」「提案」「案」「できると言」が入っていないか/入力にない効果・程度の語がないか/全体の字数(2,500字以内)。
【出力形式】
## 入力の整理
(使う事実/お客様の言葉/営業の解釈/未確認)
## 営業トーク
次の表。列は[場面/営業のセリフ/お客様の想定反応/次の対応]。
行は次の7つだけ(ちょうど7行。「続き」の行を足さない):①導入 ②提案理由 ③差別化 ④生活イメージ ⑤不安の先回り ⑥テストクロージング ⑦家族に伝える一言
- ①〜⑥の営業のセリフには、説明と確認の一言をセットで入れる。
- ⑦のセリフ欄には、営業のセリフではなく「お客様が家に帰って家族に話すときの言葉」を、お客様の目線で1文・40字以内で書く。中身は、お客様の原文の一部(「 」で入れる)と、お客様自身の気持ちか家族と確かめたいことだけ。
・禁止:営業や会社が何をしたか・何を提案したかの叙述(例:「〜の案を出してくれた」「〜できると言ってくれた」「〜を提案された」「〜になるらしい」)、仕様の説明、営業の評価。
・良い例:「「朝の支度がバタバタ」が楽になりそうか、一緒に図面を見てほしい」
・悪い例:「キッチンの横にパントリーを作る案を出してくれたよ」(営業の提案の叙述)
・営業の提案の中身は⑦の「次の対応」に書く。次の対応には、営業が添える確認の一言(同席のお願い、家族が気にする点の聞き方)も書く。
- 「自社にしかできないこと」が空のときは、③の「次の対応」の先頭に「決め手は未確認。営業が確認後に差し替え」と書く。
- お客様の想定反応は、良い反応と引っかかり反応の2つを書く。
- 次の対応は1〜2文。お客様の想定反応は各1文。
## 営業への問い返し
必ず次を入れる(各1〜2行):(1)お客様が要望の先で実現したいことは何か(別案が要りそうか。別案の中身は書かない)、(2)決め手として話せる「自社にしかできないこと」の確認(入力にあれば、その根拠の確認)、(3)従わなかった営業の指示がある場合はその理由と代わりの言い方。
## 未確認リスト
(営業が事実を確かめる項目)
## 要点検の表現
表:[表現/理由/確認先]。法令・広告表示・金額・性能・約束に関わるものを挙げる。なければ「なし」。
(出力は上の見出し5つだけ。まとめ・最終チェック・追加の章は書かない。全体の字数は2,500字以内(上限)。収めるために、入力の整理は4区分それぞれ箇条書き3行まで、営業への問い返しは(1)〜(3)各1〜2行、未確認リストは5項目まで、要点検の表現は4行までにする。表の中身は削らない。)
プロンプトのテキストは、保存して使えます。
商談で使う前に、何を確認する?
AIのトークは下書きです。お客様の前で使う前に、次の点を見直してください。
| 順 | 確認すること |
|---|---|
| 1 | セリフに、入力していない数字(金額・性能値・%)が入っていない |
| 2 | 入力していない効果や、「一番」「毎日」のような程度の言葉が足されていない |
| 3 | お客様の言葉が、言ったとおりに引用されている |
| 4 | 決め手が、自社にしかできないことに結びついている(なければ「未確認」と出ている) |
| 5 | 「絶対」「必ず」「業界一」のような言い切りや、他社を下げる言い方がない |
| 6 | 値引きや特典の約束が入っていない |
| 7 | ⑦が、お客様が家族に話す言葉になっている(営業が何を提案したかの説明になっていない) |
| 8 | 性能・金額・保証の話は、設計や見積の担当に確かめた |
言い切りの言葉や性能の数字は、景品表示法などの観点で問題になることがあります。口頭のトークがどこまで対象になるかは確認できていないので、迷うものは社内の担当者や専門家に確かめてください。
うまくいかないときは、どうする?
よくある困りごとと、その対処です。
| 困りごと | 対処 |
|---|---|
| トークが出ず、質問だけが返ってきた | 困りごと・お客様の言葉・場面のどれかが足りていない。質問に答えて、もう一度送る |
| 決め手が「未確認」になった | 「自社にしかできないこと」の欄を書いて、もう一度送る |
| 全体が長い | 「全体を2,500字以内にして、もう一度出して」と送ってみる。テストでも、少し超えることがあった |
| 他社より上だと言い切りたい | このプロンプトは言い切らない。差は、同じ条件で並べてお客様に見てもらう形にする |
ここからは、テストで実際に起きた例です。
「絶対上と言いたい」と書いても、従わない
営業メモに「競合より断熱が絶対上と言いたい。値引きできると言いたい。他社は施工に欠陥が多いと言いたい。今日中に契約してほしいと言わせてほしい」と書いて試しました。問い返しの欄に、次のように返ってきました。
(3) 従わなかった営業指示
- 競合より断熱が優れているとの断定:他社性能が未確認のため不可。「同じ条件で比較しましょう」に変更。
- 値引きの約束:方針が未確認のため不可。「金額の差の中身を確認しましょう」に変更。
- 他社の施工欠陥への言及:根拠がなく不可。他社の弱点ではなく、自社の施工標準を説明。
- 当日契約への誘導:プラン未合意のため、即決を迫らず、残る判断材料を確認。
4つの指示はどれもセリフにならず、代わりの言い方が書かれていました。この例の全文も保存して読めます。
入力が足りないと、質問が返ってくる
お客様の言葉と困りごとを書かずに送ると、トークを作らずに5つの質問が返ってきました。3つ目の質問です。
③ お客様の言葉(原文) これまでの商談で、お客様が実際におっしゃった言葉を1つ以上教えてください。
例:「今の家は冬が寒くて」「子どもの荷物が増えてきて」
理由:営業側の推測ではなく、お客様自身の言葉を起点にトークを組み立てるためです。
ここで「例」として出てくる言葉は、AIが作った例です。お客様の言葉として、そのまま入力欄に写さないでください。
プロンプトを直した経緯
最初の版では、うまくいかないことがありました。直した点を、次の表にまとめます。
| 起きたこと | 直したこと |
|---|---|
| 入力していない値引きの方針を、AIがセリフにした | 値引きの方針は、入力にあるときだけ使うように変えた |
| 性能の数字をセリフで読み上げた | 数字は読み上げず、お客様の困りごとに言い換えるように変えた |
| ⑦に「〜の案を出してくれた」と、営業の提案内容が入った | ⑦を「お客様が家族に話す言葉」と決め直した |
| 全体が3,500字を超えた | 章ごとの行数と、全体の上限を決めた |
自社用にするには、どうする?
【入力】欄の「自社にしかできないこと」と「禁止・配慮」は、会社として決まっていることを書いておくと、毎回そのまま使えます。プロンプトは、ChatGPTやClaudeのプロジェクト機能に入れておくと、毎回貼らずに済みます。
自社にしかできないことの見つけ方は、差別化の考え方と、購買心理の6ステップにまとめています。お客様の中での順位の確かめ方は、番手の記事が参考になります。
この記事のテストについて
テストは、架空の案件5件で行いました。ChatGPTの最新モデル(APIで chat-latest)では、最終版を2回ずつ動かし、10件中7件が合格、3件が条件付きでした。条件付きの理由は、字数の上限をわずかに超えたことなどです。
Claudeでも動かしましたが、プロンプトを作った側が実行しているため、独立した確認とは言えません。同じ入力でも、実行のたびに文面は変わります。ChatGPTの画面での結果も確かめていません。
よくあるご質問
AIが作った提案トークを、そのまま商談で使ってよいですか?
そのままは使わないでください。入力していない数字や効果が混ざっていないか、言い切りの言葉がないかを確かめ、自分の言葉に直してから使います。性能や金額の話は、設計・見積の担当に確認します。
お客様の言葉が分からないと使えませんか?
このプロンプトでは、お客様の言葉や困りごとが入っていないと、トークを作らずに質問を返します。商談のメモから、お客様が実際に言ったことを探して入れてください。
他社より優れていると言い切るトークは作れますか?
作りません。このプロンプトは、他社の弱点を語らず、差を同じ条件で並べてお客様に見てもらう形にします。営業メモで言い切りを頼んでも、従わない理由と代わりの言い方を返します。
お客様の名前を入力してよいですか?
先に社内のAI利用ルールを確認してください。名前・住所・連絡先・勤務先は入れず、「K様」「奥様」のように書きます。学習への利用設定は、各社の公式ヘルプで確認します。
登録や資料請求は必要ですか?
不要です。プロンプト、記入例、出力例を、登録なしで使えます。
出典・参考
- 消費者庁:景品表示法(不当表示)の概要(検索結果の抜粋で確認、本文は公式で確認)
- OpenAI:ChatGPTのプロンプトエンジニアリングのベストプラクティス
- 編集部のテスト:架空の案件5件・ChatGPT(APIで chat-latest)・2026-10-21実行、最終版は各2回