見学会広告の実績レポートをChatGPTで作るには?
見学会広告の出稿費・表示回数・クリック・予約をCSVにそろえ、ChatGPTで比較表と報告文の下書きを作る手順です。匿名化、Excelでの再計算、検算プロンプト、相関と因果の見分け方、予約単価と来場単価の違いまで整理します。
この記事の要点
- 見学会広告の数字を、同じ条件のCSVにそろえて比較表と報告文の下書きにできる
- AIは計算を間違えうるため、合計と単価をExcelで再計算する工程と検算プロンプトつき
- 広告アカウントの情報と予約者の個人情報は匿名化してから入力する
- 予約が多い広告が勝ちとは断定せず、相関と因果を分けて報告する
- プロンプト4本と、架空の完成例・練習用CSVで試せる
見学会広告の数字は、ChatGPTで比較表と報告文の下書きにできます。AIは計算を間違えうるため、合計と単価はExcelで再計算し、予約数と広告の関係は因果と断定せず、最終判断は担当者が行います。
広告レポートは6つの手順で作る
全体像は次のとおりです。各手順は後の節でプロンプトつきで説明します。
- 広告管理画面から対象期間のCSVを出し、同じ期間・同じ予約の定義にそろえる
- 広告名とお客様情報を記号に置き換え、新しい会話にCSVを添付する
- プロンプト1で、行数・欠損・重複・合計行を確認する
- プロンプト2で、広告別の比較表を作る
- 担当者がExcelで合計と単価を再計算し、プロンプト3で検算させる
- プロンプト4で、事実と仮説を分けた報告文にする
作るのは報告の下書きです。広告の停止や予算の変更は、AIにも下書きにも任せません。
どのAIに何を任せる?
AIが担当するのは、表の整理・計算の補助・文章化です。数字の確認と、次の広告でどうするかの判断は担当者が行います。
| 担当 | 今回の役割 |
|---|---|
| ChatGPT | データの不備確認、比較表、報告文の下書き |
| Excelなど | 合計・単価・率の再計算と、AIの表との照合 |
| 担当者 | 予約の定義の決定、数字の確認、次のテストの判断 |
AIに決めさせないことは、予約の帰属が不明な行の割り振り、勝ち広告の断定、予算や配信の変更です。
広告の数字は何をそろえて入力する?
見学会広告では、クリックが多くても予約につながらない場合があります。予算や配信期間が違えば単純比較もできません。期間と予約の定義をそろえることから始めます。
| 指標 | 計算式と意味 |
|---|---|
| CTR | クリック数÷表示回数×100。広告が押された割合 |
| CPC | 広告費÷クリック数。クリック1回あたりの費用 |
| 予約CVR | 重複を除いた予約数÷クリック数×100。クリックから予約までの割合 |
| 予約CPA | 広告費÷重複を除いた予約数。予約1件あたりの費用 |
この記事の予約は、広告ごとに帰属を確認できた予約完了です。来場済みや契約済みとは区別します。
媒体のコンバージョン数を使う場合は、計測の定義を明記してください。Google広告の数と顧客台帳の予約数は、アトリビューション設定や計測期間の違いで一致しないことがあります。無理に混ぜず、どちらの数かをCSVの列名に書きます。
入力前に匿名化する
広告アカウントの情報や予約者の個人情報は、入力前に外します。迷う項目は入れません。
| 外すもの | 置き換え方 |
|---|---|
| 予約者の氏名・電話・メール | 入れない。件数だけの列にする |
| 広告アカウント名・キャンペーン名 | 広告A・広告Bなどの記号にする |
| 会場の住所・施主様の名前 | 「会場X」のように置き換える |
外部AIへの入力が認められているかは、先に上司や管理者へ確認します。学習設定の項目名や初期値は、サービスやプランで異なります。本記事は公式ヘルプを検索結果の抜粋で確認した範囲で、最新の内容は公式で確認してください。
CSVの形
広告管理画面から対象期間の実績を出力し、1行1広告にします。予約の帰属が不明な場合は不明として残し、AIに割り振らせません。ChatGPTのデータ分析では、1行目に見出しを置き、1行に1件のデータを入れた表が扱いやすいと案内されています。
次は同じ見学会・同じ期間・同じ予約定義で作った架空のデータです。広告IDは例示用で、実際の成果ではありません。練習用CSVを使えます。
| 広告 | 内容(訴求・広告費・表示回数・クリック・予約) |
|---|---|
| A | 家事動線、30,000円、20,000回、300クリック、予約6件 |
| B | 玄関収納、30,000円、30,000回、600クリック、予約3件 |
| C | 外観デザイン、10,000円、10,000回、100クリック、予約0件 |
CSVに合計行があると二重計上の原因になります。日別データを使うときは日付も列に入れ、広告IDと日付の組み合わせが重複していないか確認します。広告名が同じでも別IDなら、勝手に統合しないようにします。
3本のプロンプトで集計から報告文まで進める
前の出力を確認してから次へ進みます。全部を一度に頼むと、誤りがどこで入ったか分からなくなります。
置き換える場所は次のとおりです。
| [ ]の中 | 入れるもの |
|---|---|
| [表を貼る場合はここに入力] | 匿名化したCSVの内容 |
| [開始日~終了日] | 対象期間(例:10月1日~10月14日) |
| [完了予約、重複除外方法、帰属方法] | 自社の予約の数え方 |
プロンプト1:データの不備を確認する
ChatGPTで新しい会話を開き、CSVを添付します。ファイルを扱えない場合は、練習用の小さな表を貼って始めます。まず分析結果ではなく、何行を読み込んだかと不備を確認します。
見学会広告の実績を分析します。添付CSV、または以下の表を使ってください。
[表を貼る場合はここに入力]
対象期間:[開始日~終了日]。予約の定義:[完了予約、重複除外方法、帰属方法]。
最初に列名・行数・広告ID数・欠損・重複・合計行の有無を示してください。
欠損は0と区別し、広告ごとの予約の帰属が不明なら分析対象から分けてください。
異なる期間や予約定義を混ぜないでください。
不備の修正案を示し、私が確認するまで比較や改善案は出さないでください。
プロンプト2:計算式を固定して比較表を作る
確認済みのデータだけを使い、コードで集計してください。
広告別に費用・表示回数・クリック数・予約数・CTR・CPC・予約CVR・予約CPAを表にする。
CTR=クリック÷表示回数、CPC=費用÷クリック、予約CVR=予約÷クリック、予約CPA=費用÷予約。
割合は%で小数第2位、金額は円で小数第2位まで表示する。
分母0の指標は「算出不可」とし、予約0件をCPA0円と表示しない。
全体の率と単価は合計同士を割り、各行の率やCPAの単純平均を使わない。
元データの合計と照合し、使ったコードと計算前提も表示する。
合計と単価はどう検算する?
AIの計算は間違えることがあります。コードで集計させても、列の取り違えや読み込みの欠けで数字がずれる場合があります。報告に使う前に、人がExcelで再計算します。
| 手順 | やること |
|---|---|
| 合計を出す | 元のCSVを開き、SUM関数で広告費・表示回数・クリック・予約の合計を出す |
| 率と単価を出す | セルに「=広告費÷予約」のように式を入れ、合計同士で全体の値を出す |
| 照合する | ChatGPTの表と1セルずつ並べ、差があれば元データに戻る |
予約0件の広告は、ExcelでもCPAが割り算エラーになります。エラーのままにして、AIの「算出不可」と合っているかを確認します。
Excelの合計をプロンプトに貼り、AI側にも照合させると見落としが減ります。ただし、この照合もAIが誤ることがあります。差が出たときの正は、元のCSVとExcelの結果です。
プロンプト3:検算を依頼する
次はExcelで再計算した合計です。広告費[金額]円、表示回数[数]回、クリック[数]回、予約[数]件。
さきほどの比較表の全体行と、広告別の値を照合してください。
一致/不一致を行ごとに表にし、不一致は両方の値と原因の候補を示す。
推測で一致と判断せず、判断できないものは「人が確認」と書く。
表の値は修正せず、照合結果だけを出してください。
出力はどう読む?完成例と直し方
以下は編集部が練習用データを計算して作った完成見本です。ChatGPTによる実測結果ではありません。
| 広告 | CTR・CPC・予約CVR・予約CPA |
|---|---|
| A | 1.50%、100.00円、2.00%、5,000.00円 |
| B | 2.00%、50.00円、0.50%、10,000.00円 |
| C | 1.00%、100.00円、0.00%、予約CPAは算出不可 |
| 全体 | 1.67%、70.00円、0.90%、7,777.78円 |
全体は広告費70,000円、表示60,000回、クリック1,000回、予約9件です。計算済みレポートCSVも用意しています。
事実と仮説を分ける
「Bはクリック単価が低い一方、今回の予約単価はAより高い」は、数字から言える事実です。「収納に興味を持った人が、遷移先で同じ情報を見つけられない」は、未確認の仮説です。
予約数と広告の関係は相関で、広告が原因とは限りません。配信対象、開催日までの距離、遷移先ページ、曜日の違いも予約数に影響します。単純な前後比較では因果を断定しません。
プロンプト4:事実と仮説を分けた報告文にする
上の比較表から見学会広告の報告文を作ってください。
構成:確認できた事実/未確認の原因仮説/追加で見るデータ/次の小さなテスト。
事実は表の数字だけで書き、原因は「可能性がある」「未確認」と書く。
少数の予約だけで勝ち広告と断定せず、配信対象やランディングページの差も確認候補にする。
予算の自動変更や広告の停止はしない。
改善テストは1案に絞り、変えるもの・固定するもの・評価指標・評価期間を記入できる表にする。
広告の成果改善を保証する表現は使わない。
完成レポートでは、Bの広告と遷移先に訴求のずれがないかを担当者が先に確認します。ずれがあった場合だけ、収納の紹介を遷移先の冒頭へ移すテストを候補にします。
| テスト項目 | 記入例 |
|---|---|
| 変えるもの | Bの遷移先ページの冒頭説明 |
| 固定するもの | 広告画像、対象、予算設定。変更があれば記録 |
| 評価指標 | 予約CVRと予約CPA。クリック数も併記 |
| 期間と判断 | 担当者が事前設定。件数が足りなければ結論を保留 |
予約単価を来場単価と混ぜない
上の予約CPAは、予約1件あたりの広告費です。住宅業界の来場単価は約10万円が目安で、来場1組を集めるのに使う広告費の考え方とは別の指標です。
予約した人が全員来場するわけではなく、来場した人が全員契約するわけでもありません。契約率が低いと、契約1件あたりの広告費は100万円規模になります。
練習用データの金額は架空で、実際の見学会の水準を示すものではありません。予約CPAが低く見えても、来場と契約まで台帳で追ってから評価します。
初稿によくある誤りと直し方
| 症状 | 直し方 |
|---|---|
| 合計がExcelと合わない | 元データの行数と合計行の有無を確認し、再集計させる |
| 予約0件のCPAが0円になる | 「算出不可」に直させ、ほかの行は変えない |
| 率の単純平均を全体にしている | 合計同士を割る指示を再度入れ、コードを表示させる |
| 「Bの広告が悪い」と断定している | 事実と未確認の仮説に分け、「可能性がある」に直させる |
| 勝手に停止や増額を提案する | 変更案を外し、テスト1案の表だけにさせる |
直すときは、次の共通プロンプトを使います。
直前の出力の[該当箇所]を修正してください。
Excelで再計算した値:[貼る]
誤っている内容:[記入]
元データにない数字や断定を削除し、不明な点は「人が確認」として残してください。
修正箇所と理由を示し、ほかの確認済み部分は変えないでください。
毎月使うときは条件と履歴を残す
月ごとに比べるときは、条件がそろっているかを先に確認させます。
先月と今月のCSV:[添付]
比較前に期間の日数、予約定義、計測方法、広告ID、開催条件の違いを確認してください。
違いがある指標は同条件の比較と呼ばないでください。
前回の改善案を実施したかは添付の変更履歴だけで判断し、不明なら未確認としてください。
毎月、素材・集計表・Excelの再計算結果・変更履歴を同じフォルダに残せば、報告文を白紙から書く作業を減らせます。
報告する前の4点
報告の前に、次の4点を確認します。
- 予約者の個人情報と広告アカウントの名称を除き、社内のAI利用ルールの範囲で入力した
- 合計・単価・率を、Excelで再計算して一致を確認した
- 事実と仮説を分け、広告が原因と断定する文がない
- 予算や配信の変更は、担当者と責任者が判断する
次の制作にはバナー生成プロンプト、来場後の振り返りにはアンケート分析を使えます。ほかの実務は記事一覧から探せます。
よくあるご質問
掲載の完成例は実際のAI出力ですか?
編集部が架空の入力から作った見本です。AIの出力は入力や利用環境で異なります。元の素材と照合して確認するための参考として使ってください。
ChatGPTが出した合計や単価はそのまま報告に使えますか?
使わないでください。AIは計算を間違えることがあります。広告費の合計、予約単価、率は、ExcelなどでCSVから再計算して一致を確認してから報告に使います。
広告アカウントの数字や予約者の情報をChatGPTに入力してもよいですか?
先に社内のAI利用ルールを確認してください。予約者の氏名・連絡先は入れず、広告やキャンペーンは記号に置き換えます。学習設定は公式ヘルプで確認します。
予約が多い広告は効果がある広告と言えますか?
言い切れません。予約数と広告の関係は相関で、広告が原因とは限りません。配信対象、開催日までの距離、遷移先の違いも影響します。報告では事実と仮説を分けます。
予約単価は住宅の来場単価と同じですか?
同じではありません。予約単価は予約1件あたり、来場単価は来場1組あたりの広告費です。予約した人が全員来場するとは限らないため、別の指標として見ます。
資料請求や登録は必要ですか?
この記事の手順・プロンプト・完成例は本文で利用できます。添付やファイル作成など、利用するAIの機能はプランや組織の設定によって異なる場合があります。