検査の指摘事項から是正依頼書をChatGPTで作るには?

検査の指摘事項から是正依頼書をChatGPTで作るには?

検査員が記録した指摘メモを、指摘IDごとの一覧と協力会社別の是正依頼書の下書きに整える手順です。匿名化の考え方、コピーできるプロンプト4本、架空の完成例、写真が届いても完了にしない更新の仕方まで。

この記事の要点

  • 検査員が確認した指摘メモを、指摘ID付きの一覧と協力会社別の依頼書の下書きに整えられる
  • 指摘の内容・是正の要否・合否・責任の所在はAIに判断させず、人が決める
  • プロンプト4本(一覧化・依頼書・対応連絡の反映・再確認の記録)と架空の完成例つき
  • 写真が届いても完了にせず、再確認の記録で閉じる。送信前は人が確認する

検査員が記録した指摘メモは、ChatGPTで指摘IDごとの一覧と、協力会社別の是正依頼書の下書きに整えられます。指摘の内容・是正の要否・合否・責任の所在は、検査員と現場監督が決めます。 AIには決まった内容の整理だけを任せ、送信は人が行います。

是正依頼書は5つの手順で作る

全体像は次のとおりです。各手順は後の節で、プロンプトつきで説明します。

  1. 検査員が、指摘を一件ずつメモに残し、指摘IDと写真IDを付ける
  2. 現場とお客様の情報を案件IDに、協力会社を仮名に置き換えて新しい会話に貼る
  3. プロンプト1で、指摘の一覧を作り、全件が残っているかを照合する
  4. プロンプト2で、協力会社別の依頼書の下書きを作り、現場監督が確認して送る
  5. 対応連絡が来たらプロンプト3、現地で確認したらプロンプト4で、状態を更新する

今回扱うのは、人が確定した指摘を取り違えずに伝える仕事です。写真だけで欠陥を判定することや、補修方法をAIに決めさせることは含みません。

どのAIに何を任せる?

AIが担当するのは、一覧化・振り分け・文章化・件数の照合です。判断と送信は、次のとおり人が行います。

担当今回の役割
ChatGPT指摘の一覧化、依頼先ごとの振り分け、依頼書案、状態の更新案
検査員指摘の内容の確定、是正が必要かの判断、現地での再確認
現場監督依頼先と期限の決定、責任範囲の判断、依頼書の確認と送信

AIに決めさせないことは、原因や補修方法の推測、責任業者の割り当て、期限の補完、完了の判断です。判断がつかない指摘は、現場監督へ戻します。

協力会社や現場の情報はどこまで入力してよい?

指摘メモには、お客様の現場情報と協力会社の名前が含まれます。入力前に、次の3点を確認します。

確認すること実務でのやり方
社内ルール外部AIへの入力が認められているかを、上司や管理者へ先に確認する
匿名化お客様の氏名・住所・電話は入れず、現場は案件IDで呼ぶ
協力会社社名を入れてよいか確認し、迷うときは「内装A」のような仮名にする

学習設定の項目名や初期値は、プランで異なります。解説記事では、個人向けプランでモデル改善への利用を止める設定があると紹介されていますが、本記事はOpenAI公式の本文を取得できていません。最新の内容は公式ヘルプで確認してください。

設定を確認しても、個人情報や機密を入れてよいことにはなりません。迷うときは、仮名のまま練習します。

入力するメモはどう整える?

新しい会話に、検査員が確認したメモを貼ります。指摘IDと写真IDを残し、同じ部屋に指摘が複数あれば、部位まで分けて一件ずつ記録します。

以下は架空の現場Bの練習条件です。入力CSVには、未確定の担当や期限もそのまま入れています。

ID指摘メモ・写真・依頼先・期限
Z011階LDK東壁、仕上げの傷を検査員が記録。写真P01、内装A、11月5日
Z022階寝室入口、建具の動作を要確認と記録。写真P02、建具B、期限未定
Z03玄関床、清掃状態の確認を記録。写真P03、依頼先・期限未定

Z02の原因や補修方法は、この素材にありません。「蝶番を調整する」などをAIが追加したら削除します。責任範囲が不明な指摘も、自動で業者へ割り当てず現場監督へ戻します。

4本のプロンプトで一覧から再確認まで進める

前の出力を確認してから、次へ進みます。全工程を一度に頼むと、誤りがどこで入ったか分からなくなります。

置き換える場所は次のとおりです。

[ ]の中入れるもの
[ID付きメモを貼る]匿名化した、検査員確認済みの指摘メモ
[人が確認した一覧]プロンプト1の結果を、現場監督が直したもの
[元の指摘一覧]現在の対応一覧(直前の版)
[連絡・記録の内容]協力会社の連絡文、または検査員の再確認の記録

プロンプト1:指摘の一覧を作る

検査員が確認したメモを一覧化してください。[ID付きメモを貼る]
列:指摘ID/階・部屋・部位/原文の指摘/写真ID/依頼先/期限/状態/未確認事項。
入力にない原因・補修方法・責任業者を推測しない。
場所と写真の対応が曖昧なら要確認とする。全指摘IDが残っているか件数を照合する。
期限未定を任意の日付に変えず、写真から品質や安全性を判定しない。

プロンプト2:協力会社別の依頼書を作る

人が確認した一覧から、依頼先別の是正確認依頼書の下書きを作ってください。[人が確認した一覧]
各書面に案件ID/指摘ID/場所/指摘原文/写真ID/希望期限/回答してほしい事項を記載。
依頼先未定の行は社内確認一覧へ分け、特定業者へ送る文面には入れない。
期限が未定なら対応可能日の回答を依頼する。補修方法を勝手に指定しない。
自社の確認前に、メール送信・発注・費用負担の合意を行わない。

プロンプト3:対応連絡を反映する

協力会社の連絡:[連絡・記録の内容。例:Z01について11月4日に対応したとの連絡と写真P01-afterを受領]
元の指摘一覧:[元の指摘一覧]
該当の指摘の状態を「対応済み連絡・再確認待ち」へ更新する案を作る。
再確認者・再確認日・結果の欄は空欄にし、完了へ変えない。
変更前/変更後/根拠の連絡を示す。他の指摘は変更しない。

プロンプト4:再確認の結果を記録する

検査員の記録:[連絡・記録の内容。例:Z01を11月6日に担当者が現地で再確認し、確認完了を記録]
元の指摘一覧:[元の指摘一覧]
記録のあった指摘だけを再確認完了に変更する案を作る。確認者は入力された担当表記をそのまま使う。
ほかの指摘は元の状態を保持する。
元の指摘、対応連絡、再確認の履歴を消さず残す。

出力はどう読む?完成例と直し方

編集部が架空の入力から作った完成例です。ChatGPTの実測出力ではなく、実案件でもありません。対応一覧CSVと協力会社別の依頼文を保存できます。

IDまとめ先と残す確認
Z01内装Aへの依頼書。11月5日の対応可否を回答依頼
Z02建具Bへの確認依頼。動作確認と対応可能日を回答依頼
Z03社内確認一覧。依頼先と期限の決定

内装A向けの文例は「現場B、Z01、1階LDK東壁の仕上げの傷についてご確認ください。写真P01をご参照のうえ、11月5日までの対応可否をご回答ください」です。費用や方法が未合意なら、依頼文で確約しません。

初稿によくある誤りと直し方

症状直し方
原因や補修方法が書き足されている入力にない記載を削除し、原文の指摘だけに戻す
依頼先未定の行が業者の書面に入った社内確認一覧へ戻し、書面から外す
期限未定に日付が入っている日付を削除し、対応可能日の回答依頼に変える
件数が合わない指摘IDを突き合わせ、抜けた行だけ再作成させる
写真受領だけで完了になっている再確認待ちへ戻し、再確認の記録の欄を空にする

直すときは、次の共通プロンプトを使います。

直前の出力の[該当箇所]を修正してください。
元のメモ:[原文を貼る]
誤って追加された内容:[記入]
元のメモにない情報を削除し、不明な点は「現場監督に確認」として残してください。
修正箇所と理由を示し、ほかの確認済み部分は変えないでください。

状態は4段階で分け、完了は再確認で決める

状態は、次の4つに分けると取り違えにくくなります。

状態意味と次の担当
指摘記録検査員が内容を記録。現場監督が依頼内容を確認
依頼済み依頼先と範囲を確認して送った。協力会社が回答
対応済み連絡協力会社から連絡を受領。検査員が再確認
再確認完了指定の担当が現地確認を記録。関係者へ共有

対応写真が届いたことと、再確認が完了したことは別です。 予定どおり進まないときは、期限を黙って延ばさず、変更理由と調整先を残します。

送る前に何を確認する?

検査の基準は公式で確認する

建築基準法の検査には、工事の途中で行う中間検査と、工事完了後の完了検査があります。国土交通省の資料では、完了検査に合格すると検査済証が交付されると紹介されています。

中間検査の対象は特定工程で、特定行政庁が地域ごとに追加指定することもあります。対象や手続きは自治体で異なります。本記事は公式資料の本文を取得できておらず、検索結果の抜粋で確認した範囲です。

住宅の保証に関わる検査を含め、基準や細目は断定できません。国土交通省、所轄の特定行政庁、検査機関の公式情報で確認してください。AIが作る一覧や依頼書は、検査の合否や法的な書面を示すものではありません。

送信前の4点

送信前に、次の4点を確認します。

  • お客様の氏名・住所を除き、社内のAI利用ルールの範囲で入力した
  • 全指摘IDが、依頼書か社内確認一覧のどちらかにある
  • 指摘の原文、場所、写真ID、期限を、人が元メモと1件ずつ突き合わせた
  • 現場監督が宛先と添付を確認し、相手の回答を記録する

引き渡し全体の書類は引き渡し準備、入居後の問い合わせはアフター受付へ分けます。確認済みの状態は現場報告へ転記し、施主へ未確定の完了を伝えないようにします。ほかの実務は記事一覧から探せます。

よくあるご質問

ChatGPTに指摘の内容や是正が必要かどうかを判断させてよいですか?

させないでください。指摘の内容、是正の要否、合否、責任の所在は検査員と現場監督が決めます。AIは、決まった内容を一覧や依頼文に整える下書きに使います。

作った是正依頼書をそのまま協力会社に送ってよいですか?

送らないでください。指摘の原文、場所、写真ID、依頼先、期限を人が元メモと突き合わせ、現場監督が宛先と添付を確認してから送ります。

協力会社名や現場の情報をChatGPTに入力してもよいですか?

先に社内のAI利用ルールを確認してください。お客様の氏名・住所は入れず、現場は案件ID、協力会社は「内装A」のような仮名に置き換えます。学習設定は公式ヘルプで確認します。

完成例は実際のChatGPTの出力ですか?

編集部が架空の条件で作った見本です。実際の出力は入力と環境で変わります。実案件の指摘や、実在の協力会社を示すものではありません。

建築基準法の検査や住宅の保証に関わる検査の基準は、この記事で分かりますか?

分かりません。本記事は検査の判定を扱いません。検査の対象や基準は、国土交通省や所轄の特定行政庁、検査機関の公式情報で確認してください。

出典・参考

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