営業会議の案件レビュー資料をChatGPTで作るには?
営業会議の前に、案件一覧をChatGPT・Claudeで「会議で決めたいこと」と確認質問に変える手順です。匿名化の考え方、コピーできるプロンプト4本、架空の完成例、決定の記録と直し方をまとめました。
この記事の要点
- 案件レビュー資料は「事実→決めたいこと→確認質問」の順に作ると、報告のまとめ直しが減る
- お客様の氏名・連絡先は入れず、案件IDに置き換えてから貼る
- プロンプト4本(候補選び・質問作成・決定記録・翌週の振り返り)と架空の完成例つき
- 「感触は良い」は事実と分け、お客様の発言を聞き返す質問にする
営業会議の資料は、案件一覧をChatGPTかClaudeに貼り、「会議で決めたいこと」と確認質問に変えて作れます。契約しそうな順はAIに推測させず、事実と未確認を分けます。本記事のプロンプト4本は、コピーしてそのまま試せます。
案件レビュー資料は5つの手順で作る
全体像は次のとおりです。各手順は、後の節でプロンプトつきで説明します。
- 担当者が、案件ごとにお客様の発言・未確認事項・支援依頼・次回の日付を残す
- お客様の氏名・連絡先を案件IDに置き換え、新しい会話に貼る
- プロンプト1で、会議で扱う候補を選ぶ
- プロンプト2で、案件別の確認質問と記入欄を作る
- 会議後、プロンプト3で決定を記録し、翌週プロンプト4で振り返る
資料づくりの目的は、会議で何を決めるかを前日までにそろえることです。報告が先にそろえば、会議の準備や「あのお客様どうだったの」という事実確認に時間を使わずに済みます。
どのAIに何を任せる?
AIが担当するのは整理と文章化です。何を決めるかの判断と記録の確定は人が行います。
| 担当 | 今回の役割 |
|---|---|
| ChatGPT/Claude | 案件一覧を整理し、確認質問と記入欄を作る |
| 担当者 | 事実と未確認の記入、匿名化、不足の補足 |
| 会議の進行役 | 決定の確認、担当と期限の確定 |
AIには、順位づけや緊急度の判断を任せません。扱うのは、決まる案件でも落ちた案件でもなく、その間で止まっている進行中の案件です。
お客様の情報はどこまで入力してよい?
案件の記録は個人情報を含みます。入力前に、次の3点を確認します。
| 確認すること | 実務でのやり方 |
|---|---|
| 社内ルール | 外部AIへの入力が認められているかを、先に上司や管理者へ確認する |
| 匿名化 | 氏名・電話・住所・勤務先は入れず、案件IDで呼ぶ |
| 学習設定 | ChatGPTやClaudeの設定で、会話をモデル改善に使う設定を確認する |
学習設定の名称や初期値は、サービスとプランで異なります。本記事は公式ヘルプの検索結果の抜粋で確認した範囲で、本文までは取得できていません。最新の内容は公式で確認してください。
設定をオフにしても、個人情報を入れてよいという意味にはなりません。匿名化は続けます。
入力する案件一覧はどう整える?
会議で話したい案件を、同じ列にそろえます。顧客の発言は短く残し、いつの発言かが分かる日付を付けます。更新が古い案件は、古いと分かるようにしてください。
次は、11月10日の会議を想定した架空の入力です。日付は練習用で、実際の会議は商談が集中する土日の明けの月曜に開く運用が合います。案件一覧CSVでも練習できます。
| 案件 | 事実・発言/相談したいこと/期限 |
|---|---|
| A01 | 顧客が外構を含む総額を質問。見積の説明範囲を確認したい。次回11月12日 |
| A02 | 家族相談後に連絡するとの返答。今回の支援依頼なし。次回未定 |
| A03 | 図面2案の比較を希望。設計に準備できる日を確認したい。次回11月13日 |
「事実・発言」の列には、担当者の感触を書きません。「感触は良いです」だけが上がったら、「お客様は実際に何と言っていましたか」と聞き返し、その答えを書きます。
商談記録にない予算や契約確率は、AIに埋めさせず、担当者が追加で確認する項目にします。
4つのプロンプトで会議の前後を回す
前の出力を確認してから次へ進みます。全工程を一度に頼むと、誤りがどこで入ったかが分からなくなります。
置き換える場所は次のとおりです。
| [ ]の中 | 入れるもの |
|---|---|
| [貼る/CSV添付] | 匿名化した案件一覧 |
| [案件IDと相談理由を貼る] | プロンプト1で確認した候補 |
| [決定した内容と発言者を貼る] | 会議のメモ |
| [貼る] | 前回の決定事項と今回の更新 |
1 会議で扱う候補を選ぶ
住宅会社の営業会議資料を作ります。会議日:11月10日(練習設定)。
案件一覧:[貼る/CSV添付]
各案件の事実/担当者の見立て/支援依頼/未確認を分けてください。
明示された支援依頼と期限から、会議で扱う候補と理由を出す。
支援依頼がない案件は共有のみの候補にするが、担当者確認前に除外を確定しない。
未返信や家族相談から契約確率を推測せず、緊急度に根拠がなければ未確認とする。
「感触が良い」など見立てだけの案件は、「お客様は実際に何と言っていたか」を担当者へ聞く質問にする。
2 案件別の確認質問を作る
確認済み候補:[案件IDと相談理由を貼る]
案件ごとに1枚分のレビュー資料を作ってください。
項目:確認済み事実/今回決めたいこと/確認質問/必要資料/決定事項記入欄。
質問は元の相談事項に対応するものを3つまで。根拠のない顧客心理は書かない。
決定事項・担当・期限・完了条件は会議前なので未決定と明記してください。
3 会議の決定を記録する
会議メモ:[決定した内容と発言者を貼る]
決定事項/担当/期限/完了条件/確認待ちを表にする。
提案しただけの事項と決定を分け、担当や期限がない行は未設定とする。
前回から持ち越した項目は消さず、状態と理由を残してください。
4 翌週は完了条件で振り返る
前回決定事項と今回の更新:[貼る]
完了条件を満たした根拠がある行だけ完了とする。
未完了・確認待ち・期限未設定を分け、会議で確認する質問を出してください。
記録にない実施状況や、顧客の反応を補完しないでください。
出力はどう読む?完成例と直し方
プロンプト1・2を架空の一覧に使った場合の、期待する回答の見本です。編集部による架空の完成見本で、ChatGPTで実行した結果や実際の営業成績ではありません。
| 案件 | 会議で決めたいこと |
|---|---|
| A01 | 総額説明の準備と確認担当 |
| A03 | 図面2案を準備する担当と日程 |
| A02 | 共有のみ候補(支援依頼なし) |
確認質問は、案件ごとに次のように並びます。
- A01:外構のどの範囲が未確定か/見積の版はどれか/誰が確認できるか
- A03:比較条件はそろったか/設計の準備日を確認したか/間に合わない場合の案内はどうするか
- A02:新たな支援依頼がないか、担当者へ確認
30分会議の進行例は、更新事項5分、A01・A03の相談20分、決定事項の確認5分です。案件数に応じて調整してください。30分で終わることを約束するものではありません。
会議後に「A01は営業リーダーが11月11日までに外構の範囲を確認し、担当へメモを渡す」と決まった場合だけ、次のように記録します。
| 決定 | 担当・期限・完了条件 |
|---|---|
| A01の外構範囲を確認 | 営業リーダー/11月11日/含む・含まない・未確定を担当へ共有 |
| A03の設計準備日を確認 | 未設定。会議で決める必要あり |
会議資料の見本には、会議前と会議後を分けて掲載しています。
初稿によくある誤りと直し方
| 症状 | 直し方 |
|---|---|
| 会議前に担当・期限が入っている | 決定前の行は「未設定」に戻す |
| 契約しそうな順位がついた | 順位を削除し、決めたいことだけ残す |
| 顧客の気持ちが書かれている | 原文の発言だけ残し、見立ては担当者へ確認 |
| 支援依頼のない案件が消えた | 共有のみ候補として戻す |
直すときは、次の共通プロンプトを使います。
直前の出力の[該当箇所]を修正してください。
確認済みの事実:[原文を貼る]
誤って追加された内容:[記入]
原文にない情報を削除し、不明な点は未確認として残してください。
修正箇所と理由を示し、ほかの確認済み部分は変えないでください。
使う前に確認すること
会議に出す前に、次の3点を確認します。
- 氏名・連絡先を除き、社内のAI利用ルールの範囲で入力した
- 担当・期限・完了条件が、会議で決まった行だけに入っている
- 契約確率や顧客の気持ちを、AIの推測で書いていない
案件ごとの数字を扱う場合は、成約率の計算と同様に分母をそろえます。会議資料は商談議事録を根拠に更新すると、報告の感触より確認済みの事実を話せる状態になります。
商談記録を整える方法は住宅営業の商談記録の作り方、案件の見える化は案件管理の用語解説にあります。ほかの実務は記事一覧から探せます。
よくあるご質問
ChatGPTとClaudeのどちらでも使えますか?
本文のプロンプトは文章で指示するだけなので、どちらにも貼れます。CSVの添付やファイル作成はプランや組織の設定で使える範囲が異なるため、添付できないときは匿名化した表を文字で貼ってください。
案件一覧にお客様の名前や商談内容を入れてもよいですか?
まず社内のAI利用ルールを確認してください。氏名・電話・住所は入れず、案件IDに置き換えます。学習への利用設定はサービスやプランで異なるため、各公式ヘルプで確認します。
AIに契約しそうな案件を順位づけさせてよいですか?
おすすめしません。商談記録にない根拠から契約確率を推測する誤りが混ざります。AIには、会議で決める事項と確認質問の整理だけを任せます。
完成例は実際のAI出力ですか?
編集部が架空の条件から作った見本です。実際の出力は入力と環境で変わるため、原資料と照合して使ってください。登録や資料請求は不要です。
AIが仮の担当や期限を入れてしまったらどうしますか?
会議で決まった行だけを決定として残し、ほかは「未設定」に戻します。本文の共通プロンプトで、決定していない行を修正させられます。


