休眠顧客への再提案メールをChatGPT・Claudeで作るには?
連絡が止まった休眠顧客に、ChatGPTやClaudeで再提案メールの下書きを作る手順です。対象の仕分け、匿名化の置き換え表、コピーできる4本のプロンプト、架空の完成例、同意・配信停止の確認、誤りの直し方までまとめています。
この記事の要点
- 手順は「匿名化→対象の仕分け→連絡する理由の整理→下書き→人が確認して1通ずつ送る」の流れ
- 配信停止・他社契約済み・状況不明は先に外し、メールがあるだけでは対象にしない
- プロンプト4本(仕分け・理由の整理・メール作成・記録更新)と架空の完成例つき
- 新情報がなければ書かない。一斉送信せず、同意と配信停止の案内は送る前に人が確かめる
- お客様の情報を入れる前の匿名化と学習設定の確認は、公式で確認する
休眠顧客への再提案メールは、匿名化した相談履歴から、連絡してよい人だけを仕分け、前回止まった論点につながる新情報があるときだけ書くと作れます。ChatGPTでもClaudeでも手順は同じです。送信前の確認は担当者が行います。
再提案メールは5ステップで作る
全体像は次のとおりです。各ステップは、後の節でプロンプトつきで説明します。
- 相談履歴から氏名・連絡先・詳細住所を外し、IDに置き換える
- 配信停止や他社契約済みを先に外し、対象候補・対象外・保留に分ける
- 前回止まった論点と、今回提供できる情報がつながるかを整理する
- つながる場合だけ、件名と本文の下書きを作る
- 同意と配信停止の案内を確かめ、担当者が1通ずつ送る
目的は、過去の商談を読み返して一通ずつ考える手間を減らすことです。数か月単位のフォロー全体の考え方は住宅営業の中長期フォローに分け、ここでは再提案の1通に絞ります。
ChatGPTとClaudeに何を任せる?
記録を貼って、表と文章を出させる使い方なら、どちらも同じ役割です。
| 担当 | 今回の役割 |
|---|---|
| ChatGPT・Claude | 対象の仕分け案、理由の整理、下書き、記録の更新案 |
| 担当者 | 匿名化、連絡可否の確認、送信、停止の記録 |
AIは、メールアドレスがあるかどうかも、同意の有無も判断できません。仕分けの根拠は、担当者が元の記録で確かめます。
素材はどう準備する?個人情報と対象の線引き
お客様の名前や相談内容は、個人情報にあたる場合があります。外部のAIに入れる前に、次の3点を確認します。
- 氏名は「R01」のようなIDにし、電話番号・メールアドレス・詳細住所は削除する
- 家族構成や資金など、メールに不要な情報は入れない
- 会社の個人情報の取扱いルールで、AIへの入力が認められているか確認する
あわせて、AIの学習設定を確認します。ChatGPTは設定の「データコントロール」に関する説明が公式ヘルプにあります。Claudeにもモデル改善の設定があります。項目名や初期値、法人向けプランの扱いは変わるため、ChatGPTとClaudeの公式で確認してください。
次に、連絡してよい状態かを分けます。通常のLINE追客とは別に、再連絡の必要性と連絡可否を先に確認します。
| 記録の状態 | 扱い |
|---|---|
| 配信停止・連絡不可 | 対象外。過去の連絡可で上書きしない |
| 他社契約済み | 今回の再提案は対象外 |
| 検討中断・連絡可の記録あり | 内容を確認する候補 |
| 状況や同意が不明 | 保留。推測で連絡対象にしない |
練習用の架空の案件は次のとおりです。入力見本を保存して使えます。
| ID | 過去の相談と今回提供できること |
|---|---|
| R01 | 収納と家事動線を相談、検討中断、連絡可の記録あり。確定した動線見学会を案内できる |
| R02 | 収納を相談したが、配信停止の記録あり。案内は送らない |
| R03 | 他社契約済みと本人から連絡あり。今回は対象外 |
| R04 | 土地の相談。最近の状況と連絡可否が不明。保留して記録を確認する |
見学会の日時・空き枠・内容は、その都度確認します。「残り1枠」「今だけの価格」を根拠なく足させません。名簿に重複があるときは、先に顧客名簿整理で候補を確認します。
指示はどう書く?コピーして使うプロンプト
[ ]は、自分の情報に置き換える場所です。前の出力を確認してから次へ進みます。全部を一度に頼むより、誤りが入った段階を特定しやすくなります。
| 置き換える場所 | 入れるもの |
|---|---|
| [相談履歴と連絡可否の記録] | 手順1でIDにした匿名の記録 |
| [IDと根拠] | プロンプト1の表を、元の記録と照合して直したもの |
| [今回提供できる確認済み情報] | 日時・場所・内容が確定した案内など |
| [承認済みの案内文] | 自社で承認済みの署名・配信停止の案内 |
1 対象外と保留を先に分ける
住宅営業の再提案準備です。[相談履歴と連絡可否の記録を貼る]
列:案件ID/対象候補・対象外・保留/根拠/未確認事項。
配信停止・連絡不可、他社契約済みは今回の対象外。
連絡可否や現在の状況が不明なら保留。メールがあるだけで対象にしない。
古い連絡可の記録で新しい停止を上書きせず、最終判断は担当者へ戻す。
この段階ではメールを書かない。
2 連絡する理由を整理する
担当者が確認した対象:[IDと根拠]
過去の相談:[貼る]/今回提供できる確認済み情報:[貼る]。
前回止まった論点/今回役立つ情報/つながる理由/確認が必要な点を表にする。
記録にない家族・収入・心理の変化を推測しない。
関連する新情報がない場合は「再提案の材料不足」とし、メール作成を保留する。
3 押しつけず返信できるメールにする
確認済みの理由表から、住宅営業の再提案メールを作る。
構成:件名/以前の相談への短い言及/今回の情報/希望する場合の次の一歩。
過去の私的な事情を件名に入れない。契約や来場を急かさない。
確認済みの情報だけ使い、反応がないことを責めない。
配信停止の方法は自社の承認済み案内文[貼る]を使用し、未入力なら送信前確認事項にする。
宛名・日付・開催条件は未入力ならプレースホルダーを残す。送信は行わない。
出力はどう読む?完成例と確認点
以下は編集部が架空のR01から作った見本です。ChatGPTやClaudeの実測出力ではなく、反応率を測ったメールでもありません。文面見本には、送信前に差し替える箇所も明記しています。
件名:家事動線を実際にご覧いただける見学会のご案内
[お名前]様。以前、収納と家事動線についてご相談いただいた[担当者]です。 今回、洗面から室内干し・収納までの動線を実際に歩いて確認できる見学会を開催します。 ご検討の参考になりそうでしたら、開催案内をお送りしてもよろしいでしょうか。 現在のご予定に合わなければ、ご無理のない範囲でお考えください。 [承認済みの署名・配信停止案内]
この例で効かせているのは、前回の相談を一言で振り返ること、今回の新情報を一つに絞ること、返事は「案内を送ってよいか」だけに絞ることの3点です。
読むときの確認点は、R02やR03にも同じ文面が出ていないかです。出ていれば仕分けの誤りです。対象外と保留を含む仕分けCSVと見比べ、対象選定から確かめてください。
間違っていたらどう直す?
AIの出力で起きやすい誤りと、直し方をまとめます。
| 症状 | 直し方 |
|---|---|
| 配信停止のR02が対象候補に入った | 停止記録を優先して対象外へ戻し、根拠欄に停止と書く |
| 状況不明のR04にメールが作られた | 保留へ戻し、担当者の記録確認を次の対応にする |
| 「残り1枠」「今だけ」が追加された | 確認済みの情報にない表現を削除する |
| 「お忙しいところ恐縮ですが再度」と責める調子になった | 反応がないことに触れず、新情報だけを伝える文に戻す |
| 記録にない「ご家族が増えたと伺い」が入った | 推測を削除し、確認できた事実だけにする |
直すときは、次の共通プロンプトで場所と根拠を示します。
直前の出力の[該当箇所]を修正してください。
確認済みの事実:[元の記録を貼る]
誤って追加された内容:[記入]
記録にない情報を削除し、不明な点は未確認として残してください。
修正箇所と理由を示し、ほかの確認済み部分は変えないでください。
送信前の確認と、反応のあとの記録
送信前に何を確認する?
下書きを送るかどうかは、担当者が決めます。次の項目を、元の記録で確かめます。
| 確認項目 | 見るところ |
|---|---|
| 対象 | 配信停止・他社契約済み・状況不明が混ざっていないか |
| 同意と停止の案内 | 連絡してよい記録があるか。自社の承認済みの停止案内が入っているか |
| 宛先・宛名 | 実名に戻したか。別のお客様の情報が混ざっていないか |
| 開催情報 | 日時・場所・空き枠が確定した内容か |
見学会の案内のような広告宣伝にあたるメールは、事前の同意、送信者の表示、配信停止の手段などの規定が関わる場合があります。取引関係に基づく連絡との線引きは、一般論では決められません。総務省・消費者庁のガイドラインと自社のルールで確認してください。
AIに送信させず、メールソフトに貼って1通ずつ送ります。名簿への一斉送信にはしません。
反応に合わせてどう記録を更新する?
返信があったら、仕分け表を更新します。次のプロンプトを使います。
確認結果:R01から「案内を希望」と返信。R04は連絡可否が未確認のまま。
元の仕分け表:[貼る]
R01の次の対応を「確認済みの開催案内を担当者が準備」に変更する。
R04は保留を維持する。返信がない相手の関心低下や心理を推測しない。
変更箇所と根拠を示し、自動送信・追加配信は行わない。
返信がない相手に同じ文面を繰り返す運用にはしません。停止の申し出は記録し、次の連絡候補から外します。送信数だけでなく、案内希望・相談再開・停止などを分けて振り返ってください。
相談が再開したら初回ヒアリングで今の条件を確認します。過去の希望をそのまま現在の要望とせず、変わった点を本人に確認して次の提案へつなげます。
よくあるご質問
ChatGPTとClaudeのどちらで作るのがよいですか?
どちらでも同じ手順で進められます。必要なのは、記録を貼って表と文章を出させることだけです。普段使っている方、会社が利用を認めている方を選んでください。
お客様の名前や連絡先を入れてもよいですか?
入れずに進めるのが基本です。氏名は「R01」のようなIDや「A様」にし、電話番号・メールアドレス・詳細住所は削除します。会社の個人情報の取扱いルールと、AIの学習設定は、事前に公式ヘルプで確認してください。
作ったメールを名簿の全員に一斉送信してよいですか?
しません。AIが作るのは下書きです。対象の仕分けを担当者が確認し、同意と配信停止の記録を見たうえで、1通ずつ送る前提にします。見学会の案内などは広告宣伝メールにあたる場合があるため、総務省・消費者庁のガイドラインで確認してください。
新しい情報がないときはどうしますか?
メールを作りません。プロンプトで「材料不足」と返させ、連絡のきっかけになる確認済みの情報が出てから再開します。売り込みだけの文面は、返信を得にくく、停止の申し出も招きやすくなります。
完成例は実際のAI出力ですか?
いいえ。編集部が架空の案件から作った見本で、実測の出力や反応率ではありません。登録や資料請求は不要で、本文と見本ファイルだけで試せます。


